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2018.04.05

【スペシャル対談!】 槙田紗子×アーバンギャルド・松永天馬 「肩書き=自分の名前になりたくて」

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【スペシャル対談!】 槙田紗子×アーバンギャルド・松永天馬

槙田「お久しぶりです!3年前のマキタジャーナルぶりですね。その節は本当にありがとうございました。」

松永「マキタジャーナルを書籍化しないと!」

槙田「どんだけ時間経ってるんですか(笑)。」

松永「今は事務所も辞められたんですよね。」

槙田「そうなんですよ!今本当にフリーで、マネージャーさんもいないです。」

松永「でもなんか、話し方含め……ものすごくしっかりしましたよね!?」

槙田「本当ですか!?自分しか自分を守ってくれない環境だからじゃないですかね(笑)。」

松永「いま博報堂とかに来てプレゼンされている気分ですよ!そういえばDMMでオンラインサロンもやっていますよね?」

槙田「はい。『サコテレビ制作一部』というオンラインサロンをやっています。高額なファンクラブという感じで、内容は充実しているんですけど、全然会員さんが増えなくて(笑)。」

松永「そうなの!?月3000円か……でもチェキで考えたら6枚分でしょ!?って考えると勢いで入会しそうだけど、ウェブ上だとやっぱり躊躇するのかな。ネットフリックスに払う1000円と物販の1000円はなんか違うみたいな。」

槙田「どれくらい見るか分からないしなー。ってなりますよね(笑)。今それが悩みですね。色々案を考えてイベント年間計画を発表したりしたんですけど。」

松永「今の肩書きはアイドルじゃないんですか?」

槙田「肩書きは色々あって、タレント、役者、振付師ですね。でも振付の仕事が8割くらいでただの振付師になりつつあります。」

松永「へー!」

槙田「今日天馬さんに相談したいことがあって、前回対談させていただいたマキタジャーナルで『メンヘラ』と『中二病』について話したじゃないですか。」

松永「話しましたね(笑)。」

槙田「自分的に忘れられない回だったんですが、振付師ってプレイヤーではないじゃないですか。」

松永「そうですね。裏方というか。」

槙田「それもあってか、自分がどんどん中二病を卒業していて。」

松永「そうだよハキハキしてるもん。コミュ力が上がった感じがします!」

槙田「でもそれが果たしていいことなのかという壁にぶち当たっていまして。」

松永「はははは!!なるほど。」

槙田「表に出る人間っていうのはある程度普通より尖った部分が必要だと思っていて。私は今も表に出る仕事をやらせてもらっているのに自分がどんどん穏やかな人間になっていて、昔はツイッターとかでトゲトゲした本音とかを書いていたんですけど。今は書き方すら思い出せなくて、『おはようございます』とか、無難なことしか書けないんですよ。自分を客観視してしますんですよね。それ書いたらダサいぞ。って我に返ってしまうんです。」

松永「SNS疲れですね(笑)。 インスタはやっているんですか?」

槙田「インスタもやってはいるんですけど、何投稿していいのかわからなくて。適当に写真をあげていたら、ダサいって結構言われて(笑)。」

松永「ラテアート載せておけばいいじゃないですか。」

槙田「でも私が行ったカフェなんて誰が知りたいんでろうって思っちゃって。」

松永「それは健康になってきたことが悩みってことですかね。」

槙田「そういうことです。天馬さんはずっと何かを生み出し続けているじゃないですか。どうやってその状態を保っているんだろうと思って。」

松永「でも、去年くらいにあの映画監督好きってツイッターに書いていましたよね『私はロランス』の。」

槙田「あ、グザヴィエ・ドラン!」

松永「僕もあの時期すごい見てたんですけど、グザヴィエ・ドランが好きって意外だなと思って。ドランの何がいいと思ったんですか?」

槙田「センスですね。彼の感性が好きです。」

松永「そうですよね。グザヴィエ・ドランの何がすごいって、脚本監督のみならず出演もするし音楽も作るし、彼のクリエイティビティがすごいんですよね。編集もヘタウマというか、独特ですし。それに一貫性があるんですよね。技術がすごいのかは分からないけど、一つの作品として筋が通っている感じが見ていて面白いんじゃないのかなと思うんです。作品を作るっていうのは、自分自身と向き合って自分が一番いいと思うものをチョイスしていくってことなんじゃないのかな。その先に新しい創作のきっかけがあったり。自分に常に問いかけて、自分の抑えている感情だったり、見ないようにしている傷をちゃんと直視する。それはとても辛いことなんですよ。作品を作ることはある意味自傷行為に近いのかなってずっと思っています。アーバンギャルドは今年10周年ですが、一人でやっているものではなくてバンドだから、他のメンバーと一つの世界を共有しているしファンの皆さんとも共有しているし、アーバンギャルドはバンドだけど作品であるというイメージで。だけどもっと自分個人と向き合った表現をしてみてもいいんじゃないかなと思って昨年松永天馬というタイトルのソロアルバムを出しました。」

槙田「自分の名前をタイトルにするってすごいことですよね。」

松永「アーバンギャルドはファンの方も若い女の子が多いし、少女的な世界に自分の気持ちを感情移入させて書くようなことが多かったんですけど、35歳男性のリアルな気持ちを書く場所を今持っていないなと思って、それを発信できる場所としてソロという新しいフィールドを作りました。槙田さんは自分自身のリアルを発信できる場所ってありますか?」

槙田「発信しようと思うと思えばできると思うんですよ。私は音楽はやっていないので歌詞や曲にすることはできないけど、それこそツイッターとかにつぶやいてもいいじゃないですか。でもそれが怖いんですよ。」

松永「それは怖いんですか?それともモチベーションが上がらないんですか?」

槙田「私結構下書き保存しちゃうんですよね。」

松永「下書き保存溜まり系の人ですね?僕も溜めますよ。」

槙田「私は評判を気にしちゃうので。」

松永「エゴサしちゃうんですね。」

槙田「はい。エゴサしても何も出てこないんですけどね。昔ほど影響力もないと思うし。でも、個人的に思っていることを勢いで書いちゃうと、後で後悔するんですよね。その場の感情で突っ走っちゃう系なので。」

松永「インスタのストーリーズに書けば消えますよ!」

槙田「あ!よく使いますストーリーズ!消えますもんね!」

松永「だからみんなストーリーズに本音書くんだと思いますよ!インスタユーザーの数は増えてるけどインスタの更新頻度は下がっているって聞きました。」

槙田「そうなんですか!?」

松永「なぜかというと1個1個の更新に躊躇する人が増えたのと、インスタってトータルのデザインを気にしなくちゃいけないとか、全部同じフィルターかけなきゃとか。ストーリーズには本音書いてるんですか!?」

槙田「疲れた〜。とかその程度で、語ったりはあまりしないですね。」

松永「語ってもわかんないでしょ!?ってことですか?」

槙田「そうなんです。自分の中で言いたいことははっきりしているのに、簡略化された文章で発信するといろんな捉え方ができて、いろんな意見が来るじゃないですか。自分本当に心狭いなって思うんですけど、自分の思っていることと違う意見が来た時に『いやそういうことじゃないんだよ。』っていちいち感じてしまうんです。文字にして伝えたところでみんなが分かってくれるわけじゃないし、そもそも多くの共感を得ようともしてないんだから、もういいでしょ。ってなっちゃったんです。」

松永「なるほど。あの、僕は今ソロ活動を精力的にやっていて、アーバンギャルドも10周年ということでアルバム制作とかもやっていて、50:50じゃなくて100:100くらいの気持ちでやっているんですけど、なんでそれをやろうと思ったのかというと、今年、曲でも歌詞でも映画で何でもいいので1年間で作品を100個作ろうと思っていて。その理由こそSNSの反動というか…。今SNSの時代じゃないですか、色んな人が好きな時間に好きな場所で発信できると思うけど、それってタイムラインに流れていっちゃう。すごく流動的で時代や自分の感情と共に流れていってしまうような儚いものである気がしていて、そういうタイムラインや時代の流れに楔を打ちたいというか。そこに一個一個ピリオドを打っていきたくて。だから感情も一時的なものじゃなくて結晶化した上で言葉にしたい、形にしていきたいという気持ちが強いんですよ。だから多分槙田さんがツイッターなどでつぶやくその時に思っていることは、正解なんだと思うんですけど、作品として捉えられないから、自分の中でも書き終わって満足できているようで満足できてないんじゃないんですか?作品というものは多面的な見方をできるものだから、もし作品として発表したものなら他の人たちの様々な意見も許せるようになるんじゃないんですかね。」
槙田「たしかに。」

松永「だって振付一曲分考えたら、その振付に関しては色んな意見をもっと許せると思うんですよ。」
槙田「そうですね!振付に関しては見てくれた方意見を楽しんで受け入れることができます。」
松永「だから作品思考になっているんじゃないんですか?最近、写真とかも撮っていますよね?」
槙田「撮ってます!あ、そっちで発散してるのかな。」
松永「発散してるのかもしれないし、もっとそういう場を欲しがってるのかもしれないですよね。」
槙田「たしかに。すごい。。。」
松永「僕はツイッターを10年くらいやっていて、言ってしまえばプロモーションツールなんですが、いいねやリツイートを集めるのは宣伝上仕方のないことなんです。もちろんありがたいことではあるんですが……これが10年後も聞いてくれる歌に匹敵するのかと思ったら絶対しないなと思ってしまうんですよね。だから自分は、この場でたくさんリツイートされる140文字を書くよりも、10年後も100人が聞いてくれる歌を書いたほうがいいなという気持ちにだんだんシフトしてきて。だからツイッターはやっていますけど、作品を見て欲しいし、作品に重きを置かなきゃダメだなとすごく思うようになりました。写真とかはどういう感じで撮っているんですか?」
槙田「写真は本当に趣味で、何も考えずに楽しめるもので、何を言われてもいいんですよね。自分がいいと思ったものをいいと思った時に撮ってるだけだから評価は気にならないというか。息抜きになっています。」
松永「Q&A的なものではないですからね。作品ってそういうものだと思っていて、よく『この作品は何がテーマなんですか?何が言いたいんですか?』って聞いてくるインタビュアーの方とかいるじゃないですか。あれってすごく無粋な質問だなと思っていて。」

槙田「えっ!その話聞きたいです(笑)。」

松永「だって作品っていうのは一言で言えないから作品にしているわけじゃないですか。社会的なことを書いている作品でも、何を支持して何を反対しているのかっていうのを言いたいんじゃなくてもっと色んな感情が入っていると思うんですよ。だからQ&Aではないんです。作品っていうのは問いも1000通りあれば、答えも1000通あって、それが面白さだと思うんですよね。だから作り手もテーマを一言で言わなくていいと思うんですよ。写真は何も考えずに撮れるだけじゃなくて、見た人がいろんな感情になってくれることを楽しめてもいるんじゃないんですか?」

槙田「本当にそうだと思います。何に関しても『一つテーマを決めたほうがいい』と言われることが多くて。あとは、振付とかも事務所サイドに説明する時にテーマを一つ言うと納得してもらえることが多いというか。」

松永「だからプレゼン能力が上がっているんですね!」

槙田「結局中身どうこうより、言葉にして伝えれば納得してくれちゃうんだと思うこともあるんです。それで話が終わっちゃうというか。だから最近は何か一つテーマを決めなきゃ!みたいになっていました。」

松永「わかります。キーワードが必要な時もありますが、言葉の通りキーでしかないですからね。」

槙田「そうですよね。話は変わりますが、私の勝手なワガママなんですけど、天馬さんと何かがしたいっていう私の密かな願望がありまして。。。例えばミュージックビデオでダンスをしたりしてらっしゃるので、私が振付するとか。」

松永「振付考えてもらいましょう!」

槙田「はやっ!(笑)是非!!」

松永「次振付がある曲があれば恋ダンスみたいなの作ってください。全国を踊らせましょう。『変ダンス』作りましょう。」

槙田「ははは!あと、もし天馬さんが私をディレクションするとしたらどうなるんだろうって思って。天馬さんカラーに染まってみたいんです。」

松永「やりましょうそれも。」

槙田「すごい即答してますけど。本当にいいんですか(笑)。」

松永「今はフットワークを軽くしなきゃなと思っていて。昔だったらギャラがこれくらいじゃないと受けちゃダメなんじゃないかなって思ったりもしたんですけど。今は面白いこと最優先ですね。一回やってみたことによってネットとか世の中に出すじゃないですか。その反響が色んなものを呼び寄せるような気がしていて。これは自分にやりがい搾取しているようなもんですから、考え方として必ずしも正しいとは言えないんですけど。でも今の自分のモードとしてはそういう時期なんです。去年も、沖縄で映画撮りたいなと思って、でも旅費とか色々あるしなぁってなったんですけど、沖縄でライブしたことないから沖縄でライブ入れてもらって旅費をペイしました。」

槙田「手弁当感がすごいですね(笑)。」

松永「はい。でも、しっかり予算組んでやるとなかなかサクッと沖縄にはいけないわけですよ。バンドだとやっぱり、エンジニアさんが必要だったり楽器運ばなきゃいけなかったりして何十万もかかるんですけど、一人で行けばクリアできちゃうんです。僕は大きい規模で動く仕事も並行してやっていきたいとは思っていますが、そうできないところも、じゃあ行かないとか、じゃあできないっていう選択肢ではなくて限られたバジェットの中で一番いい仕事をすればいいんじゃないかという考え方になってきました。今は工夫次第でなんでもできるんですよ。工夫してやったものがお金かけてやったものより、YouTubeで再生されたりとか全然あるじゃないですか。かけられたお金よりも人の想いの強さの方が大事なんじゃないかなと思うんです。だからサコテレビ制作一部の会員が15人でもいいじゃないですか!」

槙田「ヒ〜!」

松永「槙田さんも想いの強さを何かの方法で見せればファンも付いてくると思うし、そういう時にキーワードをポンということも必要なのかもしれませんよね。キーワードが作品というわけではないですから。それで人が動いてくれるチャンスが増えるっていうのはあるかもしれないですね。」

槙田「私はもともとザ・芸能界からスタートしてるので、売れることがいいことっていう考え方が抜けなくて。売れたいと思って始めたし。」

松永「デビュー直後にオリコン1位とってますからね。」

槙田「はい。ある程度のいい思いもさせてもらったし、もっと大きな舞台に出なきゃとか、地上波に出なきゃとか、メジャーなグループを振付しなきゃとか、そういう意識がすごくあって。でも私ってそういう芽の出方をするタイプではないとどこかでは気づいていて。芸能界で若いうちにタレントや女優で売れていく子たちと私は多分違うんですよね。昔は若かったから、お金のことも分からず仕事していて、生活のためじゃなくてただやりたいことをやっているっていう感覚だったんですが、フリーになってからはお金の面も全部見えてしまったし、もう24歳なのでなおさら。仕事量に対してのギャラの事とか結構考えてしまうんですよ。」

松永「わかります。そういう時期もありました。」

槙田「だから今の状況も乗り越えて、将来的にはただ自分がやりたいと思うことを全力でできるようになりたいと思います。何ならギャラがなくても自分が初期投資して結果的に赤字になってもやってよかったなと思える仕事をしたいです。」

松永「投資だと考えられるかどうかですよね。世の中に対して自分を表現するチャンスになるかどうかっていう見極めが大事になりますよね。僕はそういう部分では、自分のこだわりとして、作品として残らないものには投資したくないんだなと思いました。作品になるのであれば、利回りが悪かったとしても、形に残ったということで納得ができるっていう考え方なんだと思います。だから槙田さんも、もっと作品を作ったり、フットワークを軽くできたら自分の中でその辺が納得いくのかもしれないし。もちろん野心って必要だと思うんですけど、売れたいと思っているから売れるわけではないじゃないですか。フットワーク軽く動いていたら、大きな話が舞い込んできて、その大きな話も流れの中でうまくこなせるかっていう。だからどの仕事も丁寧に1番面白くなるにはどうしたらいいのかなっていうのを考えてやっていくと結果的にいろんなことがついてくるんじゃないですかね。」

槙田「後からついてくるものですもんね。」

松永「なんか旅とかしたらいいんじゃないですか!?って超適当だけど(笑)。」

槙田「今年はたくさん海外に行こうと思ってるんです。振付とかずっとしていると、どんどん自分の引き出しの中身がなくなっていく気がして怖いんです。振付って曲があってプレイヤーがいて初めて出来るものなので、あくまで作品の一部なんですけど、引き出しが空っぽになった瞬間に仕事がこなくなるっていう恐怖があります。だからダンス留学とかもしたくて。」

松永「なるほど。でも出し惜しみはしないほうがいいです。僕も引き出しなんて常に空っぽですから。空の中から何かしら出てくるんですよ。」

槙田「空の中から出てくる!」

松永「でも、新しい自分に出会いたいとは常に思っていて、人生のうちに行けない場所、会えない人のほうが多いわけじゃないですか。自分はまだ全然体験してないことだらけで、何か経験することで必ず引き出しの中身は増えるんですよね。だから、海外にダンスを勉強しに行くこともいいですけど、ネタは色んなところにあると思います。ただ、知らない場所に行くとかは分かりやすくネタが増えますよね。」

槙田「そうですね。自分にもっと棘が欲しいです。最近は天馬さん以外のメンバーの方もソロ活動をされていますが、それはなぜですか?」

松永「アーバンギャルドのことを広めていこうっていうのはもちろんあるんですけど、10年もやっていると自然と他のこともやりたくなるんですよね。アーバンギャルドっていうカテゴリー以外の新しい自分に出会いたいってことじゃないですかね。槙田さんも振付をやっているけど写真も撮りたいし、役者もやりたい。それは全てが自分を作っているわけじゃないですか。それと一緒です。以前2015年に対談させてもらいましたけど、あのあたりから僕も役者をやったり小説を書いたり、NHKのカルチャーセンターで講師をやったりしていて。」

槙田「え!どんなことを話しているんですか?」

松永「詩とか表現についてですかね。」

槙田「すごい。」

松永「わけわかんないですよね。」

槙田「天馬さんは、肩書きがないくらい色んなことをやられているじゃないですか。私も実はそれを目指しているんです。肩書き=自分の名前になりたくて。」

松永「だからグザヴィエ・ドランに感銘を受けたのかもしれないですね。彼は映画監督だけど、彼のやりたいことを映画に全部入れているじゃないですか。」

槙田「そうですね。振付だけを仕事にしようと思った時期もありましたけど、結局1つに絞れなかったです。でも、『何がしたいのかわからない』と周りから言われることも多くて。」

松永「一つに絞れないというのも結局自分を表現したいってことだと思うんです。僕も色んなことに手を出してますけど、自分の中で一貫性はあるんですよ。タレントっていう言葉は色んなことが出来る人って意味合いもあるわけだから、表現をするということはチャンネルを一つに絞らなきゃいけないということではないと思うし、ツールが溢れた今の時代は特に。何をするにしても自分の強烈なインパクトを残せるかっていうことなんですよね。自分は、やったことないからやりたくないっていう感覚は今は全くなくて。自分が知らない自分に出会いたいから。僕は10年以上ライブをやってきましたが、この間初めてステージ上でキーボードを弾いたんですよ。」

槙田「初めてなのが意外です。」

松永「もうね、ピアノの発表会みたいな感じですよ。緞帳が上がったら僕がキーボード席にいるから、ファンの人たちはコントが始まると思ったみたいでニヤニヤしてんですけど、僕が弾き語りし始めたから、ええ!?みたいな。発表会を見守るお母さんの顔になっちゃって。でもそういうことで自分の知らない自分に出会えるし。この年齢になってもやったことのない表現のタイプがまだまだあるんだなと思いましたね。」

槙田「これから楽しみですね。次はギターですか!?」

松永「ですかね(笑)。でも、楽器ができたら一人でどこでもいけるんですよ。北陸とかの小さなカフェで演奏できるかもしれないし。槙田さんも一人でできることを増やせばいいんじゃないですか?」

槙田「そういうことかもしれません。本当によかったです話を聞けて。」

松永「僕も、自分の思っていることを普段あまり言葉に出したりしないから、自分自身もそう思ってたのかってところがありました。今度振付お願いします。」

槙田「こちらこそ是非お願いします!最後に、告知などあればお願いします!」

松永「4月4日に10周年記念アルバム「少女フィクション」が出ます。そして4月8日に中野サンプラザでワンマンライブをさせて頂きます。最近アーバンギャルドは、自分の作品であると同時に、自分の子供みたいな感じになってきました。並行してソロ活動も絶賛やっておりますので、コラボしたい方とかいましたらDMを送ってください。かしこまってメールとかいらないので!」

槙田「ありがとうございます!DMでいいんですね(笑)。なる早で原稿書きます。」

松永「ありがとうございました!」


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